Firefoxアドオンを使った簡易自動テスト(Katalon Recorder)

schedule 2018/10/29  refresh 2023/11/08

 

 

1.はじめに

今回は、簡易的な自動テストをFirefoxのアドオンを使って行う方法を紹介したいと思います。

 

Selenium IDEやその他Selenium IDE関連のアドオンを導入していた方も多いかと思いますが、皆様ご存知のようにFirefoxのバージョンが上がると使えないアドオンが出てきたり、正しく動かなかったりと問題が発生しているかと思います。

 

Selenium IDEを使っていて自動テストができなくなり、困ったことはないでしょうか?

そこで最新版でも動作するSelenium IDEベースのアドオンである「Katalon Recorder」を紹介したいと思います。

 

※slinkdev.secioss.net環境を使ってサンプルを作成していますが、任意のサイトで構いません。
※ブラウザはFirefoxを使います。

 

 

2.インストール

簡単ではありますが、インストールの手順を以下に記載しています。

 

① Firefoxのアドオンマネージャーを開く
② 「アドオン入手」→「アドオンをもっと見る」をクリック
③ Firefox Add-ons画面が開くので「katalon」を検索
④ 「Katalon Recorder」が見つかったらFirefoxに追加

 

その後アクセスの許可を求められます。問題ない事を確認した上で、追加します。

 

 

3.自動記録で作成

Selenium IDEの機能でもあった自動記録で、テストケースを作成したいと思います。
説明では、「slinkdev.secioss.net」の管理画面にログインを行うテストケースを作成しています。

 

実際に作成して、試してみましょう。
※任意のアクセス先に置き換えてください。

 

① Firefoxを起動して、Katalon Recorderの画面を開く

 

赤枠で囲ってあるアイコンがKatalon Recorderです。クリックすると画面が開きます。

 

② Katalon Recorder画面の「Record」ボタンをクリックし、自動記録を開始

 

自動記録が開始されると「Stop」ボタンに変わります。

 

③ Firefoxに戻り任意のURLにアクセス

 

④ ユーザIDとパスワードを入力してログインボタンをクリック

 

⑤ Katalon Recorderの「Stop」ボタンをクリックし、自動記録を停止

 

これで自動的にKatalon Recorderの画面に「Test Suite」と「Test Case」が作成され、
「Test Case」に操作した内容がコマンドとして登録されます。

 

 

4.Test Caseの実行

作成したTest Caseを実行して、自動でログインできるか試してみましょう。

 

① アクセス先のサイトからログアウトしておく


② Katalon Recorderの「Play」ボタンをクリックし、Test Caseを実行

 

ログインできたでしょうか?

 

本来であれば、ログインのTest Caseを実施した後、正しくログインできているかTest Case内で
チェックする必要があると思いますが、ここでは割愛させてもらいます。

 

 

5.Test Suiteの実行

1つのTest Suiteに複数のTest Caseを登録することができます。

 

一般的なイメージとしては、例えばユーザ登録に成功するCaseと失敗するCaseを作成し、ユーザ登録のTest Suiteとしておくと、ユーザ登録のTest Suiteを実行することで、と成功と失敗のTest Caseを実行することが出来ます。

 

今回は、ログアウトのTest Caseを先ほど作成したTest Suiteに作成し、ログインしてログアウトするTest Suiteを作成し実行します。

 

① ログインするTest Caseを実行させ、アクセス先のサイトにログインしておく


② Test Suite、又はTest Caseの上でマウスの右クリックでメニュー表示

 

③ メニューより「Add New Test Case」を選択

 

④ 名前の設定を要求されるが、今回はそのまま「OK」ボタンクリック

 

⑤ Katalon Recorderの「Record」ボタンをクリックし、自動記録を開始

 

⑥ アクセス先のサイトでログアウトを実施

 

⑦ Katalon Recorderの「Stop」ボタンをクリックし、自動記録を停止

新たに追加した「Test Case」にログアウトの操作内容がコマンドとして登録されます。

 

それでは、「Test Suite」を実行してみます。

アクセス先のサイトからログアウトされていることを確認し、以下のように実行します。

 

⑧ アクセス先のサイトからログアウトしておく

 

⑨ Katalon Recorderの「Play Suite」ボタンをクリック

 

ログインを行い、ログアウトすると言ったように上から順に「Test Case」が実行されます。
ブラウザを確認し、正しく動作しているでしょうか?行えていれば成功です。

 

6.その他(管理)

 

6-1.Test SuiteやTest Caseの表示名

何を行うものなのか、分かりやすくするために表示名を変更します。
こちらもマウスの右クリックで表示されるメニューから行います。

 

Test Suiteは「Rename Test Suite」を選択します。

 

また、Test Caseは「Rename Test Case」が表示されているので選択します。

 

 

6-2.作成したTest Caseの保存

Test Suiteを保存することでTest Caseも保存されます。

 

Test Suite、及びTest Caseのそれぞれ変更したいものの上で、マウスの右クリックで表示される
メニューから「Save Test Suite As...」を選択して、保存します。

 

 

7.さいごに

如何でしたでしょうか?

 

今回は、初回という事もあり導入と初歩的な内容でしたが、次回「Katalon Recorder」を紹介するときには、よく使う基本的なコマンドについて記載できたらと思います。

 

それではまた。