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IDaaS導入の最初のステップは、現在の自社の状況を正確に把握することです。まずは、社内で利用している全てのクラウドサービスやシステムを洗い出し、一覧化しましょう。
次に、従業員の入社から異動、退職に至るまでのID発行・管理フローを詳細に図式化します。例えば、入社時に人事部門からの情報を受けて、情報システム部門が手作業で各システムのアカウントを作成している、といった具体的なプロセスを明確にします。このフローの中で、どの作業にどれくらいの工数がかかっているのか、手作業によるミスが発生しやすい箇所はどこか、といった課題を特定していきます。
現状把握によって見えてきた課題を解決するために、IDaaSを導入する目的と、達成すべき具体的な要件を設定します。「IDのライフサイクル管理を自動化する」「クラウドサービスにアクセスできる状況を限定させたい」など、課題をどのように解決したいのか明確にしましょう。
次に、導入目的を達成するために必要なIDaaSの機能を洗い出し、要件定義をします。以下は要件の一例ですが、IDaaSでどんなことをしたいかを整理し、求める機能を具体的に書き出しましょう。
具体的な要件の例
| 機能 | 要件 |
| ID管理 | Active DirectoryやMicrosoft Entra IDと連携できること |
| 利用中のクラウドサービスにID情報を同期できること (プロビジョニングできること) |
|
| 認証とアクセス制御 | 利用中のクラウドサービスとSSO連携できること |
| 社内外・部署などで異なる認証・アクセス制御が設定できること - 社内ネットワークならID/パスワードでログインする - 社外ネットワークならよりセキュリティの高い方法(多要素認証)でログインする - 会社の支給端末からのみログインする |
\ 要件定義の詳細はこちらを確認 /
ブログ「IDaaS導入を成功させるコツとは?トライアル前に必要な事前準備」
明確な導入目的と要件が設定できたら、IDaaSを選定する段階に進みます。複数のベンダーから情報収集を行い、自社のニーズに合致する製品を選定します。
IDaaS選定における比較ポイントの例
| 比較ポイント | 確認事項 |
| ① 既存システムとの連携性 | Active Directoryとの連携、人事システムからのCSVインポート可否など |
| ② 必要な機能の充足度 | 利用中のクラウドサービスとのプロビジョニング・SSO連携可否、認証・アクセス制御の柔軟性など |
| ③ セキュリティ要件への対応 | 企業のセキュリティポリシーや業界規制への準拠、監査ログ機能の有無など |
| ④ 導入・運用コスト | 初期費用、月額費用など |
| ⑤ ベンダーのサポート体制 | 導入支援、日本語サポートの有無など |
IDaaSを選定したら、導入計画を策定し、「PoC(Proof of Concept:概念実証)」の実施に進みます。PoCでは、選定したIDaaSが自社の環境で実際に機能するか、導入目的や要件を達成可能かを検証します。例えば、プロビジョニングやSSO連携がスムーズに行えるか、従業員が問題なく利用できるかなどを確認しましょう。
PoCのあとは、いよいよ全社的な本格導入へと進みます。この段階で重要なのは、IDaaSを導入して終わりではなく、新しいID管理の運用フローを確立し、社内に定着させることです。具体的には、新しいIDaaSに合わせた運用マニュアルの作成、従業員への利用方法の周知と教育、ヘルプデスク体制の整備などの運用体制をしっかりと構築することが必要です。
IDaaSは、単に導入すればすべてが解決するツールではなく、現状の把握と明確な要件定義、そして適切なシステム選定が必要となります。情報システム部門の皆様にとって、この記事が自社のID管理をより安全で効率的なものへと変革するための一助となれば幸いです。
セシオスが提供するIDaaS「SeciossLink」は、今回解説したID管理に加え、SSOやアクセス制御、ゼロトラスト製品と連携したセキュリティ強化も可能です。また、セシオスならID管理機能を持つオンプレミスのソフトウェア製品も提供しておりますので、IDaaSでは実装が難しい組織独自の要件がある場合にも最適な提案が可能です。ID管理に関するお悩みや実現したいことがございましたら、まずはセシオスにご相談ください。



