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東京オリンピック・パラリンピックを安全・便利な生体認証で実現!

2018/04/24

東京オリンピック・パラリンピックのアクション&レガーシ

東京オリンピック・パラリンピック(東京2020大会)は、2020年夏東京を中心に開催される世界最大のスポーツの祭典です。

(画像はPixabayより)

開催に向けて、公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が、多くの組織や人々が連携して未来につながるレガシーを残すため、東京2020アクション&レガシープランを策定しました。

(画像は、組織委員会HP「アクション&レガシープランとは」より)

計画では、取組を「スポーツ・健康」、「街づくり・持続可能性」、「文化・教育」、「経済・テクノロジー」、「復興・オールジャパン・世界への発信」の5分野に分けて段階的に実施します。

「経済・テクノロジー」では、ITを活用した金融サービスをさらに高度化させる金融インフラの整備、高信頼・高品質の安全・安心な社会基盤の構築を目指しています。

これらを実現するために、生体認証技術が利用されます。

訪日外国人の利便性を高める生体認証

近年、訪日外国人旅行者数が飛躍的に増加し、2016年では約2,400万人と発表されました。政府は、2020年約4,000万人、2030年6,000万人を目標とし、訪日外国人旅行消費額を2020年8兆円、2030年15兆円と見込んでいます。

この新たな目標の達成に向け、2016年10月経済産業省は、様々な事業者や地域が連携し先進的なサービス・決済等を提供する「おもてなしプラットフォーム(miQip)」を構築する「IoT活用おもてなし実証事業」を開始しました。2020年の社会実装を目指す、とのことです。

(画像は経済産業省のニュースリリースより)

miQipは、訪日外国人旅行者が同意した属性情報、買物・飲食・宿泊・アプリに登録した履歴情報等を共有・連携することで、様々な事業者や地域が高度で先進的なサービスを提供できる仕組みです。

(画像はmiQipのHPより)

外国人旅行者は、miQipに登録しアプリを利用すれば、日本観光に便利な多言語による情報、イチオシ情報等が得られ、観光・買物・宿泊・食事の決済が簡単で便利なサービスを利用できます。

さらに、入国時等にパスポート情報や指紋等の生体情報を登録しておけば、手ぶらで決済することも可能です。

miQipの実証事業では、山陰エリアで指認証決済サービス「LIQUID Pay」、広域エリアで指紋認証システム「Touch&Pay」が採用されています。

Touch&Payは、全国の様々な事業者と提携しており、指紋認証だけで、パスポート不要、財布不要、チケット不要を実現しています。実証事業は、2018年3月28日に終了しました。

「miQip」は、4月現在サービスを停止しており、新たに2018年7月頃開始する予定とのことです。

競技会場へのスムーズな入退場に顔認証

東京2020大会では、来場者1,000万人に加え、運営スタッフ・ボランティア10万人、警備関係者5万人、その他アスリート、各国大会関係者、報道陣等を含め数十万人の参加が見込まれています。

組織委員会は、東京2020大会に関係する人々に顔写真付きのIDカードを発行します。発行枚数は、約30万~40万人に達する見込みとのことです。

競技会場への入退場は、テロに対するセキュリティを強化しつつ効率的でスムーズな運営のため、アスリート、大会関係者、報道陣の本人確認に顔認識技術が活用されます。

顔認証では、競技場やメディア施設からの出入の際、IDカードの登録写真と顔の一致を自動的にチェックするため、警備員による照合がなく、入退場が短時間でスムーズになります。また、IDカードの偽造、窃取による使用、貸し借りが極めて困難です。

ただし、顔認証による入退場は観客には使用されず、以前のオリンピックと同様チケットを提示し、荷物チェックが求められるようです。

東京2020大会における顔認証技術は、日本電気株式会社の顔認証製品「NeoFace」テクノロジーが使用されます。

(NECのHP「NeoFace Watch」より)

NECの顔認証技術は、米国標準技術研究所(NIST)主催の顔認証ベンチマークにおいて、4回連続認証精度トップ性能を獲得した優れものです。

主に、顔検出・特徴点検出・顔照合技術の3つの技術要素から成立しています。

顔照合技術では、AIの深層学習により、顔の向きの変化や低解像度の顔画像からも特定できます。

また、AIにより顔を類似度別にグループ化し類似度の高さに応じてツリー構造を構築することで親の顔データから迷子の捜索や、カメラ映像履歴から一緒にいた頻度の高い人の顔情報から迷子の顔を検知することもできるとのことです。

顔認証システムは、セキュリティを高める手段であり、訪日外国人や今後の私たちにとって、便利で価値あるものであることは間違いありません。

しかし、大会終了後の顔認証データの取り扱いについては、懸念もあります。今後も何らかの形で利用されるのでしょうか、それとも廃棄されるのでしょうか、個人の意思が尊重されるのでしょうか。現時点では、組織委員会の方針が不明です。

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